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2020/11/23 02:41


タイイングツールには様々なものがありますが、消耗品でありながらも、結構なお値段で頭が痛いのが、シザースではないでしょうか。バイスは、しっかりとしたメーカーの物を選べば、一生モノですので、5万本に一度くらいジョーを交換するくらいの出費で済んでしまいます。

シザースは、研きながら使うことは出来ますが、それにも限界がありますので、どうしても買い替えが必要になります。ブレードに滑り止めの溝(ギザギザのアレです。)があるものは、マテリアルの切り出し性能は抜群ですが、研ぐことが出来ません。消耗品と割り切って、比較的安いものを高頻度で買い替えるか、高性能で高価なブランド品を長いスパンでサイクルするかの、どちらかの選択になります。


上の画像のずらりと並んだシザースは、大型パターン(スイング系、ソルト系)以外のタイイング時に、僕が使っているものです。それぞれのタイヤーの好みと手の大きさで、愛用するシザースの傾向が別れます。ドライフライのタイイングでは、一度手に持ったシザースは、持ったままで全ての作業を進めます。利き手の薬指に掛けてホールドするタイヤーが圧倒的に多いかと思います。中指でもホールドすることは出来ますが、フリーの指数は多い方が何かと便利ですので、薬指に掛けて、フリーにした、中指、人差し指、親指の3本をマテリアルのハンドリングと、別のツールを使うことに割り当てます。これで、いちいちシザースを置いたり、持ち直したりする時間を節約するわけです。常時、手に持った状態ですので、大き過ぎますと邪魔になりますし、出来れば軽い物を使いたい(僕は)ので、ここでも指向が別れます。

僕の手の大きさは、人指し指〜薬指3本の幅が、丁度60mmです。いろいろなサイズを長年使っている内に、全長90mmのものが最も作業しやすく、90〜95mmサイズばかりを使うようになりました。


皆さんご存知のように、ブレードには、ストレートとカーブの2タイプあります。ココでまた、それぞれの好みが分かれます。僕は、絶滅危惧種に属する(?)カーブブレード派です。 これは単に好みの問題で、フライの出来栄えには関係しないように感じます。カーブのメリットは、切りたい場所にギリギリまで詰めて余白(?)無く、カット出来ることくらいです。マドラーヘッドのトリムにも若干のアドバンテージがあるかもしれませんが、トリムに適した別種のシザースがありますので、僕はそちらを使っています。

ギリギリまで詰めて余白無くカット出来るメリットも、正確には「ブレードの厚み」に左右されます。ブレードの薄い方が、より有利です。ミッジを巻く時は、ブレードが薄く繊細な物を、他は、フェザー・ステムをカットしてもブレードに無理な負荷が掛からない丈夫な物を使い分けて、それぞれのシザースの寿命が長くなるようにしています。

上画像の3本は、長年愛用し続けている、スイス rubis社製のものですが、そえぞれブレードの厚みと幅、テーパーが違います。精細さと堅牢さを使い分けます。中央と下のものは全く同じモデルなのですが、製作された年代が違うため、ブレードテーパーが異なっています。拡大画像を見ていただけますと、良くわかるかと思います。

最も出番の多いrubisに次いで、頑張ってくれているのが、ポーランドのハンドメイド シザース ブランド Renomed社の逸品です。繊細さのrubisに対して、ガチガチの職人スピリットを感じる堅牢強靭なブレードで、バリバリと何でもカット出来る安心感があります。40lbのPEラインでさえ、髪の毛を切るような感覚でスパッと。頼もしい相棒です。
そして、その中間に位置するような、オールパーパスな ドイツ Hetzer Solingen。クッキングナイフで有名な、ドイツの刃物集団、あのゾーリンゲンです。大量生産されている分、価格は控えめですが、遊びの無い精密で優れたブレードに仕上がっています。普及品をお使いの方が、ステップアップとして、次に購入するには、ANVIL社と並んで、とても良い選択肢になると思います。
ご予算に余裕がある方に、是非、お試し頂きたいのが、2018年誕生と同時に、今や不動の地位を固めつつある、イタリアンMADEの、KOPTER FLIES社のシザースです。一般にタイイングシザースとして発売されているものは、実はタイイング専用に設計された製品では無く、医療用の物を流用しています。タイイングシザースの老舗ブランド Dr.Slick社が、そのパイオニアと言って良いでしょう。1988年に、創業者で外科医のDr.High氏が、サージカルシザースをタイイング用流用して商品化しました。

KOPTER FLIES社製品は、タイイング専用として設計デザインされた数少ないシザースのひとつです。実際に使ってみますと、手のなじみ感が良く、長時間の使用でも疲れないこと、ブレードにマテリアルの滑り止め溝を備えていて、マテリアルを問わず、ストレス無く確実にカットすることが出来ます。他社の製品にも、同じ原理の滑り止めブレードがありますが、KOPTERだけは、全く別次元の滑り止め性能です。更に、長期間の使用でもピボット部にガタツキ、遊びが出ないブレードロック方式を採用し、今までのシザースの最大の悩みを見事に解決しています。ストレートもカーブもラインナップしています。性能・機能的には、ベスト・チョイスに思われる製品ですが、ネガティブ要素ももちろんあります。滑り止めブレードの為、研ぐことが出来ません。長期間使用出来る優れた製品ですが、悪く言えば、「使い切り」、「ディスポーザブル」。専用設計だけあって、価格も高めです。しかし、そのコストに見合うだけの素晴らしものだと感じています。エルクヘアカディスや、ディアヘアのクリップボディーを多く巻かれる方には、BESTシザースとして自信を持って、オススメ致します。
僕もこのシザースの虜になったわけですが、貧乏タイヤーが簡単に買い替え出来る価格ではありません。それで、エルクヘアカディスや、ディアヘア類の専用として、使い分けることで製品寿命が少しでも長くなるようにしている次第です。

大量にフライを巻く僕みたいな人間にとって、非常に頭の痛い消耗品ツールのシザース。複数種類を、フライに合わせて使い分けることが、最も長く使える(安く済む)。これが辿り着いた答えです。

使用頻度が高い、rubisやRenomedも、安いものではありません。これらの性能に近くて、もっと購入しやすい価格のものがあれば....  と、ずーっと考えてきました。2年に一度の買い替えペースの金額をアレコレと計算している内に、「自分用のカスタムシザースを、直接メーカーにオーダーしちゃえ❗」との、愚行に走ってしまいました^^v;)。それも、100本。全てカーブブレード(笑)それらも、もう少しで完成して入荷する予定です。100本を使い切るためには、258歳まで生きる必要があります。「今の老眼は、どうなるの? 200歳超えても、フライ巻ける?」等々、不安が耐えません(笑)

おそらくですが、使い切れない分は、商品として皆さんに提供させていただくことになろうかと...
その際は、何卒、ヨロシクオネガイ致します m(_ _)m

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